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7月のコロッキオはスペシャル企画として、高校生のグローバルな社会貢献活動をフルッタフルッタらしくサポート。
彼らのチャレンジに必要なマーケティングの考え方、具体的なノウハウなどを提供しました。
きっかけは同月上旬公益社団法人日本環境教育フォーラム国際事業部 田儀 耕司氏よりいただいたメールでした。関連箇所を引用します。
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現在、昨年の夏ブータンに渡航した中央大学杉並高校の学生による、「高校生発案!お土産を作ってブータン・ハ県の地域おこしがしたい!」を応援しています。 13名の高校生と大学生たちが、地域産業振興のため、地元材料を使ったクッキーのようなお土産を生産・販売するプロジェクトです。当地では食べられるお土産がほとんど生産されておらず、地域の特徴を生かしたお土産の生産も未開発です。
3年後、自分たちの考えたお土産をブータンの空港に並べるという、高校生たちの挑戦について、ご協力の可否はともかく、ぜひ一度お話を聞いていただけませんでしょうか・・・
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このようなメールを拝見し、事務局では、高校生の真面目なチャレンジに共感し、コロッキオSPを企画いたしました。直前の告知にもかかわらず、会場は父兄や支援者を含め20名を超える参加者でいっぱいとなり、期待の高さをうかがわせました。
スタートは長澤社長によるレクチャー。「夢をたくさん見ること」「人のために動くこと」の大切さが時にユーモアを交えて熱く語られました。「夢をたくさん見よう。社会に出ると夢は壊されてしまうが、夢をたくさん見ていたら、潰されても潰されてもストックが残っています。夢のなかにきっと一生の仕事になる道があるのです」。
続けて中央大学杉並高等学校の生徒がプレゼン。ブータンの人たちのために、お土産を開発して地元経済を活性化させたい!というまっすぐな思いが伝わります。土産品についてのアイデア(地元産のそば粉などを使用)も聞かれ、場は「応援したい!」という空気に包まれました。
深くうなずきながら聞いていた長澤社長のコメントも、期待感と励ましにみちた、しかしそれだけでなく起業家だからこその具体的なノウハウが詰まっていました。生徒たちから飛び出したエクストラの質問にも、自身の経験を踏まえながら丁寧に答えるその表情はまさに真剣そのもの。
次に、コメンテーターとして跡見学園女子大学マネジメント学部 天海弘准教授が登場。小麦粉、そば粉などの「粉」のスペシャリストでフードビジネスがご専門という立場から、「売れる商品づくり」についてホワイトボードを使ってレクチャーしてくださいました。生徒たちも必死でメモを取ります。
フロアからは、農業での地方創生にとりくむ女性竹内さん、現地で住民を巻き込んだ国際活動をおこなっている若泉さんがそれぞれの経験から貴重なアドバイスを。
さまざまなコメントやアドバイスを受けて、こんどは高校生が 「これからの課題と方向性」 についてのミニプレゼン。この場で寄せられた皆の真剣なアドバイスに応えて、「これまでは思いだけで進めてきました。『高校生ががんばってます』とばかりアピールして、その先について考えていなかったことに気づきました。これからは、お土産を買ってくれる人のことを考えて、作っていこうと思います」と宣言しました。
熱気が最高潮に達したのは長澤社長の結びのメッセージでした。「きみたちはもうすでに成功している、自信をもってください」。
そしてさらに「お土産でヒット商品を作るポイント」をレクチャー。マーケティングは知っているはずの大人(ビジネスパーソン)も、「なるほど」と目からうろこの内容でした。
そしてさらなる感動のシーンがこのあとに――
なんと、クラウドファンディング目標金額達成!
フルッタフルッタの会議室が歓声と拍手の渦になりました。
終了後も会場は興奮につつまれ、生徒たちと社長の語り合いは続きました。
このなかから、ビジネスで社会を、未来を変える若者が出てくることでしょう。楽しみにしています!
「人のために動くことは素晴らしい。しかし、ほんとうに彼らのためにと思うならば、商品を作るだけでなく売らなければならないんです。皆さんは、売ること、経済を嫌わないでほしい。売らなければ自己満足でしかない。彼らの生活を変えることはできないのです。」 by長澤社長
高校生、大学生の社会貢献活動を支援するのに、資金を提供する方法もありますが、それはその時限りで終わってしまいます。フルッタフルッタは、商品づくりやマーケティングの知恵をシェアし、必要ならばアドバイスをさせていただくことで、志ある若者たちの応援をしていきます。
おまけ。
本日のデザートはアサイーボウルアイスでした。
【コロッキオ開催レポート】6/28第二回「アグロフォレストリーの現場から ――いま求められるグローバルな社会貢献とは――」